はてさて、この手の文章を書くのも久しぶりですので、まずはリハビリを兼ねて、ベタなところから始めさせて下さいませ(^o^)
最終章の劇場公開まであと一ヶ月、テレビ放送も18話まで公開され、地球が進めてきた『波動砲艦隊構想』もかなりの部分まで明らかになりました。
2202開始以前に『2199の続編』『さらば/2のリメイク』と聞いて期待した地球防衛艦隊の構成や戦闘描写に対し、期待通りだった部分、期待以上だった部分、期待に満たなかった部分など、想いは人それぞれだと思いますが、それはそれ。
まずは2202劇中の地球艦隊の姿を“事実”として、それがどのような経緯と経過を辿ってそこに至ったのか、つらつらと妄想してみたいと思います。
はい、あくまで“妄想”です。決して考察ではないこと、決して本編をくさす意図で書いているのではないことを予め御了解願います(^o^)
ではでは、そんな前置き(言い訳)を掲げつつ、そろそろ始めましょう。
(当初は1本の記事にするつもりでしたが、長くなりすぎたので、前後編に分けて公開します)
まず、宇宙戦艦ヤマト2202本編において、地球防衛艦隊の量産戦闘艦艇として登場しているのは以下の通りです。
・アンドロメダ級(A級)
・ドレッドノート級(D級)
・パトロール艦
・護衛艦(F級)
・金剛改型/改Ⅱ型
・村雨改型
・磯風改型
キサラギは輸送艦として除外。
ヤマト型も量産艦艇とは言いかねるので、同じく除外します。
また、アンドロメダ級の各種眷族(空母型、ガミラス型、無人型など)もここではA級として一まとめにしました。
対して、オリジナル版に登場しながら、2202劇中に未登場の艦は以下の通りです。
・宇宙空母
・巡洋艦
・駆逐艦
加えて、2202第6章までの劇中の描写から、地球防衛艦隊の構成は以下のようなイメージがあります。
・D級がやたらと量産されている。第5章のマルチ隊形時のD級をカウント&計算すると500~600隻になる。更に、銀河と共に火星に待機していた艦隊+地球(時間断層)からの増援まで足すと、更に数百隻が加わる。
・D級に比べるとパト艦や護衛艦は数が少なそう(見せ場がなく目立たないので、そう見えているだけかもしれないが)
・どこかのタイミングから無人型(自律型)A級であるBBBが大量建造されている(誰が数えたのか不明ながら、画面から150隻くらいは確認できるらしい)
・少なくとも第6章の時点では艦艇の設計、建艦計画の立案は時間断層内の次世代AIが行っている(らしい)。
とりあえず、妄想を紡ぐにあたっての前提条件は以上ですかね。
ではでは、お気楽に初めてみましょう。
6章中盤で『徹底抗戦だ!!』と叫ぶ芹沢さんのアジをバックに、見慣れないアンドロメダ級の改良艦がワラワラと登場するのは、AIが試行錯誤した結果だとされているので、少なくともこの時点で建艦計画はAIにほぼ丸投げにされている気がします(人間様が『承認』と重々しく言うとか、ポチッとボタンを押す程度の“儀式”はあるかもしれませんが)。
AIによる建艦計画は、人間様の組織が決定するような年次・月次レベルのものではなく、リアルタイムにインプットされてくる戦略・戦術情報に合せて“秒”や“瞬”の単位で常にアップデートされていることでしょう。
“丸投げ”とあえてマイナスの表現を用いましたが、“効率のみ”を考えれば、それは決して悪い話ではありません。
逆に、ここで中途半端に人間様が介在してしまうと、せっかくの極限効率が減殺されてしまう可能性が高いからです。
とはいえ、ある程度以上の理性と責任感を持つ人間様であれば、自らの軍事力のハード面での根幹をAIに全面的に委ねてしまうのは、かなり大きな抵抗があると思います。
そうした抵抗を押し殺し、徹底的に効率を重視してAI丸投げを実行するという決断は、相当大きな衝撃か危機感がなければ難しいと思います。
その点、2202開始時点で既にAI丸投げの建艦が行われている可能性もありますが、あくまで可能性があるというだけで、実際に実行されていたかというと正直疑問です。
ガミラスによって滅びの危機を経験したとはいえ、既にそのガミラスとも同盟関係が整理している当時の地球に、そこまでの危機感を覚えなければならない状況や環境が見当たらないからです。
2202を振り返った時、地球がそこまでの危機感を覚える出来事があったかと言えば・・・・・・はい、そうです、薄緑イワシの大襲来・・・・・・いやいや、250万隻のカラクルム級大襲来でしょう。
ガミラスが大小マゼラン、天の川銀河各地から抽出可能だった機動戦力が1万隻程度という事実と考え合わせると、このバカみたいな数の脅威と恐ろしさが理解できます。
そして、そんな大戦力がいきなり太陽系内に忽然と出現した事で、地球連邦首脳部は天地がひっくり返るくらいの衝撃を味わった事も間違いないと思います。
その衝撃を上手く利用して、芹沢さんあたりが上手く立ち回った結果、国家非常事態宣言(実質的な戦時宣言)と建艦計画のAI丸投げ(予算リミッターも解除)を実現しちゃったんじゃないかというのが私の妄想です。
それまでの建艦計画が、ある意味では人間好みのバランスの取れた艦隊編成を目指したものだったの対して、以降の建艦計画は、少数で多数を打ち破ることにのみ特化したロマンの欠片もない極めてピーキーな艦隊編成が目指されたのだと思います。
具体的には、限界一杯までのD級大量&集中建造と、それを達成する為の小型艦建造隻数削減及び建造中止です。
小型艦を差し置いてD級ばかりが大量且つ集中的に建造された理由は、D級が最小の“拡散波動砲”搭載艦だからだと考えます。
同じ波動砲でも収束型に比べて拡散型の破壊/撃破効率が高いのは第五章の劇中描写からも明らかですが、拡散波動砲を成立させるには、右旋波と左旋波の異なるエネルギー流が必要であり、ハード的には複数の薬室が不可欠です。
当然、その為には相応の艦内スペースが必要であり、その最小艦型がD級だったのでしょう。
それは、D級に次ぐ規模のパトロール艦と金剛改Ⅱ型が搭載しているのが収束型の波動砲だったことが証明になりますね。
しかし、だったら何故6章後半からアンドロメダ級ベースの無人アンドロメダ(アンドロメダブラック/BBB)が大量建造されてるんだ?という御意見もあるかもしれません(実際のところ、私もそう思いますw)。
確かに、もともとA級を多数追加建造可能なリソースがあるなら、D級の戦場投入数を多少減らすことになっても追加した建造したA級に人員を配置して戦力化した方が有益に思えますものね。
とにかく、売れ筋商品のA級バリエーションを一つでも多く展開したかったから・・・・・・なんて身も蓋もないヤボは言わずに、この点についても真面目に考えて(フォローして)みましょう。
私が思いつく理由は以下のような感じでしょうか。
まずは建造はともかく、既に人員面でD級の配備が限界に達していること(これ以上D級を建造しても、乗る人がいない)が大前提です。
でもそれなら、D級の無人艦を開発すればBBBよりもっと沢山作れるし、作ればいいじゃないかという事にもなります。
なので、更に妄想に一ひねりを加えますw
劇中描写から伝わってくるBBBの戦闘能力ですが、はっきり言って『弱かった』ですよね?
福井御大も、BBBに搭載されたAIはまだまだ未熟と仰ってます。
その点、同じレベルのAIを搭載したA級ベースとD級ベースの無人艦を比較した場合、まだA級をベースにした無人艦の方が経済性(コストパフォーマンス)が高かったのかもしれません
、、、と書いても、イマイチ伝わり難いので、もっと身も蓋もない言い方をすると、D級ベースの無人艦を作っても、作ったコストに見合うような活躍は期待できない、それに対して、A級ベースならまだ多少は役に立つ、って感じでしょうか。
経済性に違いが生じる要因として思いつくのは、A級とD級の持つ基礎的な防御力の差異ですね。
A級ベースの方がD級ベースよりも基本構造、直接防御力共に遥かに頑丈でしょうから、ドン臭くてもその分だけ長く戦える、と。
また、少し話はずれますが、何となくBBBはA級を単純に無人化した艦というイメージで語られることが多いですが、外見はともかく中身はどうなの?という点も個人的には気になっています。
どんな乗り物でも、人間様が乗る場合と乗らない場合とでは、乗員の生存にかかわる部分の基準や規格は全く異なってきます(当然、人間が乗る場合の方が遥かに厳しい)。
つまり極論すれば、外観はほぼ同じでも、無人艦であればそうした基準のハードルを思い切り下げて、即席且つ安普請で作ってしまえるという事です。
また、先程も述べたAI性能が低いという事実は、せっかく多彩で高価な兵装を装備しても、それらを十分に使いこなせない可能性があるという事でもあります。
もちろんその可能性は、練度の低い乗員に操られた有人艦でも同様ですが、やはり人間様が乗っている場合、それら装備の大胆なオミットは抵抗が大きいでしょう。
逆に言えば、人間が乗ってさえいなければ、それらのオミットは大きな問題はならない。
わたし的には、BBBが装備していたのは波動砲とショックカノン、ミサイルくらいだったんじゃないかと思ってます。
少なくとも重力子スプレッドなんて絶対いらん気がw
まとめると、BBBはナリこそA級譲りの立派な艦ながら、中身も装備も資材も建造期間も、無人艦故に極限まで切り詰められ、簡略化された廉価版・・・・・・というのが私の妄想です。
なので、AIの未熟さもあって呆気なく全滅してしまったと。
きっと、フルスペックの(有人型の)アンドロメダ級を新規に数十隻、数百隻単位で建造することは、いかに時間断層を用いても手間と時間がかかり過ぎて、白色彗星襲来に間に合わないと判断されたのでしょう。
根拠としては薄弱ですが、BBBを特徴付けている黒色塗装は上塗りがされていない下地塗装のままであるとか、艦載機搭載機能が省略されている等の設定も、上記の妄想に矛盾しないと思います。
ちなみに、第五章で土星圏に大量に出現したD級も、その数と画一的な戦闘機動故に無人艦じゃないかという意見もありましたが、わたし的には有人艦だと思っています。
ただ、第二章で登場した14隻の名前持ちD級とは比較にならないレベルで自動化や省力化が進められ、1隻あたりの乗員は数人程度にまで抑えられている気がします。
しかし、その数少ない乗員も慣熟期間が不足していたり、本来それをサポートする筈の支援AIも能力が不足していたりで、あまり高度な艦隊運動は行えなかったんじゃないかと思ったり。
さてさて、あまりD級とBBBばかり語ってもアレなので、後編はより小型の艦艇に注目してみましょう。
それら小艦艇は拡散波動砲を装備できないが故に、カラクルム級の大量発生(w)とロマンを介しない次世代AIのD級(拡散波動砲)偏愛の結果、思い切り割を食ったというのが私の基本的な考えです。
とは言え、パト艦と護衛艦のように少数(?)ながら建造された艦もあります。
次回は、そのあたりの理由と事情について妄想してみます。
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