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「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の地球-ガミラス関係

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皆さま、ご無沙汰です。
昨年は公私両面で大きな変化があり、すっかりブログから遠ざかってしまいましたが、新年を迎えての心機一転ということで久しぶりに記事を公開したいと思います。

テーマはもちろん「ヤマトよ永遠に REBEL3199」です。
年明け早々に予告編と共に第一章「黒の侵略」上映開始日(2024年7月19日)が公表されました。
今日はこの予告編とヤマトマガジンVol.17、公式HPの情報を基に、3199での地球とガミラスの関係性について少し想像してみようと思います。
なお、いつものことながら正式公開前に変な予断を持ちたくないという方はご遠慮願います。

では、まずは今のところ明らかになっている状況から整理したいと思います(前作2205のラスト及び予告編映像からの“印象”も含みます)。

1)ガミラスは人口の7割(本星のみ?全ガミラス人)を喪ったものの、ガルマン星を解放済。その過程でボラー連邦と交戦開始(2205)
2)地球では「ガミラスの戦争に巻き込まれる」という懸念の声が大きくなっている(2205)
3)月面に「第三バレラス」なる新都市が建設中(ヤマトマガジン)
4)地球では「DAD(Defence Against Dezariam)」という呼称で対デザリアム防衛戦略が非公式に立案・実行されている(ヤマトマガジン)
5)グランドリバースをボラー連邦艦艇が砲撃している(予告編)
6)太陽系内で地球艦隊(①アルデバラン・戦闘空母・D級 ②無人艦隊)がグランドリバースを迎撃している(予告編とHP)
7)地球の首都が制圧される(HP)

まずはこんなところでしょうか。
実のところこれらの情報の中で一番意外だったのは、3)の第三バレラスでした。
2205内でも描写されていたとおり、「戦争に巻き込まれる」ことを懸念する地球側の民意を受けてガミラスとの関係性は少なからず冷却化し、それが安保条約にも影響してくると予想していましたので。
本星を喪った大ガミラス帝星はガルマン星へと移り、更にガルマン民族と一体化することで国号も変更されることにもなるでしょうから、それらを契機に「地球・ガミラス安全保障条約」の見直しや改定(最悪は解消という名の実質的破棄)が図られることもありそうな気がしていました。
しかし実際には「第三バレラス」なるかつての帝都の名を冠した新都市が月面に建設中となると、状況はそんなに単純ではなさそうです。



ではここで、もう少し両国の状況をそれぞれ整理したいと思います(想像を含みます)。
【地球】
(1) 「ボラー連邦との戦争には巻き込まれたくない」という民意が無視できないくらい存在する。
(2) 軍事力は人員・練度不足により十分ではない。
(3) 対外的には平和主義を標榜することで安全保障を担保したい。
(4) デザリアムを認知すると共に明確な脅威と認識している(2205以降にも何かあったらしい)。

【ガミラス】
(1) ガルマン星の防衛が最優先(この星を失うとガミラス人は長生きできない)。
(2) デザリアムに対する復仇の念は強い(そりゃそうだ)。
(3) ガルマン星への移住推進、対ボラー戦争、デザリアム調査等が重なり戦力は不足気味(とにかくやることが多い)
(4) 戦略的縦深に乏しく、安全且つ安定した後背地が欲しい。

こんな感じでしょうか。ガミラスの(4)は完全な想像ですが、2205でいきなり首都星を直撃されたこと(デザの目的がイスカンダル狙いだったとはいえ)、ガルマン星を解放したばかりでガルマン星を中心とした領域はまだそれほど広大ではないだろうという予測が成り立つなら、それほど大それた想像ではないと思います。
そんな状況の中で、ガミラスにとって太陽系に設置された「第三バレラス」は④を完全ではないにせよ、ある程度以上満たしてくれる存在足り得ます――が、「安全」という面ではそう単純ではありません。ガミラスと地球は安保条約を締結しているからです。
事実、本安保条約はガトランティス戦役においては軍事同盟として完璧に機能しました。
つまり、ガミラスを敵国と認定した国家にとって、ガミラスと軍事同盟を結ぶ地球も自動的に敵国と見なし得る――それが外交的な常識です。
ただ、“実際に”そう見なすかは個別の事情によるというのが外交関係の面白いところで、見なす側が「敵を増やしたくない」と考えるならば、紛争地域の限定を宣言するなどして、あえて「敵と“見なさない”」という判断を行う場合もあります。
また逆に、ある国に戦争を吹っ掛けるために、その国の同盟国と先に開戦することで、戦争を吹っ掛けたかった国への開戦理由を間接的且つ無理やり作り出すなんて方法をとる国もあります(いわゆる「裏口からの参戦」というやつですね)。
では、これをデザリアムとボラー連邦それぞれに当てはめるとどうなるでしょう。
デザリアムについては、ガミラスと地球の双方が既にデザリアムと直接交戦しているため、デザリアムはガミラスも地球も等しく「敵国」と認識していると考えるのが自然でしょう。
ですが、ボラー連邦は2205の時点では地球と直接交戦した訳でありません。
また、地球市民には「ガミラスの戦争に巻きまれたくない」という市民感情が根強く存在します。
それらを考え合わせると、地球が安保条約を解消の上、ガルマン独立戦争(ガミラス/ボラー戦争)に対して局外中立を宣言するという外交政策を採る可能性もあるんじゃないかと思いました。
同盟関係の解消(破棄)というと少し言葉の刺激は強いですが、それはイコール二国間の関係性の悪化を意味するのではありません。
同盟関係の解消によって両国がそれぞれに少なからずメリットを享受できる場合、それは発展的解消足り得るからです。



まず、地球にとってはガミラスの対ボラー戦争に「巻き込まれる」リスクを軽減できます。
また、いくら人員・練度不足に頭を悩ましているとはいえ、地球は波動砲搭載艦を複数を擁し、ガトランティスのようなチート級敵国でもなければ独力で対応できるくらいの最低限度の軍事力は既に有しています。
更に、同盟相手のガミラスは2205以降、自国の事で一杯一杯で、もし地球に何かあってもガトランティス戦役時のような大規模援軍はあまり期待できなさそうです。
乱暴に言ってしまえば、「助けてもらえるメリット」よりも「巻き込まれるリスク」の方が高く見えてしまいそうな状況です。
もちろんそれはあくまで物事の一面に過ぎず、別の見方もできるのですが、そう見てしまう、そう見てしまう人が多く存在するだろうという意味です。

では、もう一方のガミラス側のメリットはどうでしょうか?
ガミラスにとって、少なくともボラー連邦に対しては安全な後背地を確保できますし(ボラーが地球の中立化を認めてくれるかという懸念はありますが)、太陽系に駐留している在地ガ軍の戦力を対ボラー戦争やデザリアム探索任務に投入できます。
はっきり言って、地球が再建した波動砲艦隊を押し立てて全面的に対ボラー戦争に参入でもしてくれない限り、マゼラン銀河から天の川銀河へ本拠地を移したガミラスにとって地球との同盟関係は直接的な軍事力の強化にはそれほどつながりません(後方支援を含む間接的なものは全く別ですが)。
もちろん、ガトランティス戦役でガミラスが見せた太陽系への直接的な軍事力展開を考えれば、今度は逆に地球に対してそれと同等以上の直接的軍事行動を求めるガミラス側の声も決して小さくないと思いますが、それをあまりに無理押しした場合、地球が市民感情レベルから本格的に離反する可能性があり、その点を外交的バランス感覚に長けたローレン・バレルが看過するとは思えません。

それら諸々を考え合わせると、3199冒頭では以下のような状況になっているんじゃないかと想像します。

・地球はガミラスとの安保条約解消と、ガミラスの対ボラー戦争への局外中立を宣言。
・その一方で、「人道的措置」としてガミラス難民の受け入れと、月面にガミラシアタウン「第三バレラス」の建設を開始。
・安保条約解消に伴い、在地ガ軍(ガミラス軍事力)が太陽系から撤退。
・デザリアム軍による太陽系への奇襲侵攻開始。
・地球軍は独力でデザリアム軍を迎撃するも失敗。デザリアム軍地球制圧完了。
・ボラー連邦軍の対ガミラス攻勢強化。更に第三バレラスのガミラス人(ガルマン人)が実質的な人質になっていることもあり、デザリアムの地球侵攻に対してガミラス軍は即応できず。

こんな感じでしょうか。
実はこの想像、「デザリアムの地球侵攻時、太陽系内にガ軍がいない(地球のみで迎撃)」という私の個人的願望から逆算して書いたのですが、安保解消(破棄)はさすがに想像が過ぎるかもしれません。
そもそも、太陽系内にガ軍がいないという願望すらオリジナル版「永遠に」の展開をのぞって欲しいという単純な動機と、ガミラスの地球に対する軍事的コミットがガトランティス戦役時と同等だと、後の地球奪還がガミラス軍主体になってしまって、それはそれであまり楽しくないな・・・・・・というところから来ています。

あるいは、地ガの同盟関係(安保条約)が防守的なものとして定義されているのならば、地球が中立を表明するために条約破棄までは必要ないかもしれません。
具体的には、同盟国の参戦義務が防衛戦争においてのみ負うものと定義されているような場合です。
ガトランティス戦役でのガ軍参戦は、地球がガトランティスからの侵攻を“受けて立つ”形だったが故に発動したものの、ガミラスの対ボラー戦争は「解放」という体裁を取りつつも、国際政治的にはガミラスがボラーへ戦争を吹っ掛けたものと解されるので、地球に参戦義務は生じない――といった感じでしょうか。
この場合、地球は日露戦争時の英国のような形で同盟関係と中立の両方を維持することができますし、中立を内外に対して納得させるために在地ガ軍の撤退させることもできます・・・・・・が、こうした二国間状況を劇中で説明しても非常に分かりにくいと思うんですよね。
それなら、同盟解消という分かりやすい形で話が進むんじゃないかという予想から、上のような想像を書いた次第です。

しかししかし、更にもっと状況を単純化するなら、安保条約はそのまま、地球は中立宣言などもせず、単純に戦力不足に悩むガミラスが自ら在地ガ軍を撤退させるとしても、デザリアム侵攻時の太陽系内状況はあまり変わりませんね(笑)
むしろ、ボラー連邦が地球の中立宣言を認めるのかとか、そのあたりの穴が存在しなくなる分、その方が実際的かも( ̄▽ ̄;)
この場合、第三バレラスは単なるガミラス人街みたいなものになる訳ですが、それならばガミラス領域内にも地球人街みたいなものがあってもいいかもしれませんね(第二メガロポリス?w)
もしそうした状況なら、常駐か派遣かはともかく地球艦艇がガミラス域内に存在していることも自然にありそうなので、それらの艦艇が地球が制圧されて以降にヤマトに合流する――なんて展開も想像できて楽しいです。



それにしても・・・・・・「第三バレラス」という名称を考えた人物は相当肝が据わっていますね。
何しろ「第二バレラス」がアレでしたから。
誰が総統にその名称を上申したのか、個人的には非常に興味があるところです(笑)

何やらダラダラとまとまりに欠ける文章となってしまいましたが、リハビリ半分ということ、更に地球・ガミラスそれぞれの状況を復習できたということで、今日のところはこの辺りでどうかご勘弁下さい(笑)

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