
先日、第八巻が発売されたばかりのコミック版『宇宙戦艦ヤマト2199』の作者、むらかわみちおさんが御身体を壊されてしまったそうです。
以前より、むらかわさんのブログでは、出版社(KADOKAWA)側から要求される過酷な執筆スケジュールについて言及されることが多かったので、『本当に完走できるのか・・・・・・』と心配していたのですが、それが現実のものになってしまいました(投薬治療をしながら執筆は続けられるようですが)。
出版社側にしてみれば、そこは『大人の事情』があると主張されるのでしょうけど、作品を愛する無責任極まりない一ファンとしてはそんなこと知ったことではありません。
作者が最後まで作品を完走・完遂できるようにバックアップするのも出版社の極めて重要な仕事だと思います。
近年、出版業界を取り巻く環境が非常に厳しいのは様々なメディアでも取り上げられている紛れもない事実であり、出版社としては『旬のモノを旬の内に売りたい』という事情もあるのでしょうけど、コミック版の2199が既に『旬』とは別の次元で――本編とは別の単一の作品としても――評価されていることに気付いてしかるべきではないでしょうか(でなければ、とっくに本編が完結しているにも係らず、第八巻が発売から一ヶ月も経ずに重版がかかる訳ありません)。
もちろん、出版社側にも色んな事情(過去には連載していた掲載誌が休刊になったりもしましたし)もあるでしょう。
でも、たとえどれほどの事情があったとしても、出版社にとって最大の経営資源である筈の作家を守るどころか、磨り潰してしまうようなスケジュールを組むのは、長い目で見た場合、結局は出版業界そのものを自壊させてしまうことになってしまいます。
角川書店(KADOKAWA)に申し上げます。
どうか、むらかわさんの2199が最後まで完走できるよう、常識的なスケジュールを組んでください。
執筆ペースが1/3になったとしても、今のクオリティーが維持されている限り、我々ファンは頼まれなくても最後まで本作を支えていきますから。
そしてコミック版のファンの皆さん、そうした声をファンとして上げていきましょう。

