2205鑑賞前、個人的に最も気になっていたのは、地球からイスカンダル(ガミラス)への移動時間をどのように短縮するか、という点でした。
2199では、ユリーシャの記憶だけを頼りに殆ど手探りで航路を開拓したわけですが、2205では少なくとも
1)既に航路は開拓済み
2)敵軍の妨害がない
3)ガミラスから航法支援を受けられる。
以上三つの時間短縮要素があります。
これだけでも、2199の時より大幅に航宙期間を短縮できますが、それでも片道には数ヶ月(2~3ヶ月?)を要するんじゃないかと思っていました。
ですがその程度では、ヤマトが太陽系にいる時にガミラスなりイスカンダルなりから救援を求める至急報が届いた場合、とても緊急事態には間に合いません。
こうした時間的な懸念を、2205では以下の手法で解決していました。
①イスカンダルとガミラスで緊急事態が発生した時、ヤマトは既に両国への途上にある。
②大マゼラン銀河の近傍へと繋がる天の川銀河側の亜空間ゲートを、天の川銀河直近にまで移動させた。
③劇中、イスカンダル自体が、天の川銀河方向に向けて移動とワープを行った。
上記の①は予想の範囲内でしたが、②と③は全く予想になかったですね。
特に②は、天の川銀河と大マゼランの銀河間距離が約16万3千光年と言われていますから、全工程(16万8千光年)の95%以上を亜空間ゲートでショートカットでき、決定的な期間短縮となります。
2205前章のパンフレットによると、天の川銀河側のゲート(ビーメラ星の後に向かったゲート)を十数ヶ月かけて、天の川銀河近傍まで移動させたとのことです。
本ゲートは元々、マゼラン―天の川銀河間の中間にあったバラン星から天の川銀河方向3万光年の位置にありました。
ざっくり計算すると、(16万光年÷2)−3万光年ですから、元の場所から5万光年ほど天の川銀河方向に移動させられたことになるでしょうか。
亜空間ゲートのサイズは、ヤマトがゲートインする時のサイズ感から、ゲート全体では数km~十数kmくらいのサイズがありそうです。
僅か十数カ月で5万光年も物体を移動させるとなるとワープを多用するしかないと思いますが、何しろあのサイズです。
あるいは、ゲート自体にワープ機能があるのかもしれませんが、もしそんな便利機能がなかったとしたら――この移動とゲートの再起動には、地球から提供された大量のD級(ドレッドノート級)が用いられたんじゃないかと想像しました。
はい、ガトランティス戦役戦後も時間断層が消滅するまで「乗る人間もいないのに」建造され続け、結果的に大量に余っているであろうD級ですw
ガトランティス戦役中、膨大な数のD級を建造し続けた地球連邦は、大量の戦時国債を発行したと思われます(想像)。
そしてこの多くは、地球連邦の中央銀行か、もし未だ存在していたなら国連加盟各国の中央銀行が引き受けたと考えますが、引き受けきれなかった分はガミラスが引き受けたんじゃないかと思います。
また、地球連邦は時間断層の一部使用権の代金としてガミラスの植民星を得ていましたが、時間断層を失った以上、これも返却しなければならないでしょう。
つまり、ガトランティス戦役後の地球は、ガミラスに多大な借り(文字通りの借金)があると思われます。
当然、借金は後日返済(償還)しなければなりませんが、時間断層抜きでの戦後復興を行わなければならない地球に余剰資金なんてなさそうです。
そうなると――当面は「物納」で返済するんじゃないでしょうか。掃いて捨てるほど存在するD級やその関連技術で。
お誂え向きに、D級はガトランティス戦役時に複数の艦が連携してのトランスワープ(アンドロメダ級にD級二隻が重力アンカーで接続してワープしていたアレです)を数限りなく行っています。
つまり、複数艦での同調ワープが可能で、その経験まで豊富に有している訳です。
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拙作「火星沖2203」用にご提供いただいたHARUさんのCG。大量のA+D級がトランス(同調)ワープに入ります
説明が長くなりましたが、この余っているD級を大量にガミラスに譲渡(物納)、これをゲートの周囲にズラリと並べて重力アンカーで固定し、全艦の波動エンジンを同調してトランスワープさせます。
そうして十数ヶ月間、トランスワープをひたすら続けてゲートが移動を完了した後は、2199の最終章でゲール艦隊が行ったように、各艦を数珠繋ぎにしてシステム衛星に接続、ゲートシステムのエネルギー源として使用します。
バラン星のエネルギーコアはヤマトが波動砲で破壊してしまいましたから、ゲートシステムを再稼働し、維持していくには膨大なエネルギーが必要でしょうから。
そんな想像をしていた矢先、2205公式HPにD級改造の移民船がガミラスに贈られたとしてメカデザインと設定が公開されました(実際にこの移民船が画面に登場するのは後章とのことです)。
「贈る」と「納める」では随分と意味が違いますが、D級の提供自体は実際に行われているみたいです。
(しかしもし本当に地球がガミラスに膨大な額の借金をしていて、それがガミラスの危機に対する不介入の決定に影響を与えたのなら、それはそれでビックリですけど・・・・・・さすがにそこまで「黒い」背景はないかw)
さて、2205パンフレットには、このゲートの移設によって地球-ガミラス間の移動時間は数週間にまで短縮されたとありました。
この書き方からすると、実質一ヶ月以内(2~3週間?)で移動できるのだと思いますね。
また、③についてもマゼラン側ゲートを出た後のヤマトの必要移動距離を少なくともワープ一回分は短縮してくれているので、ヤマトの早期到着に効果がありました。
とはいえ、イスカンダル/ガミラス本星って、マゼラン側ゲートから僅か数回のワープでたどり着けるくらいの場所にあったのかという点については、多少思うところもありますが・・・・・・きっとそんな場所に存在したのでしょう(笑)
正直、上記の①~③の中で最も時間短縮に効果を発揮した②については、本編だけで状況を読み取るのは無理じゃないかと思いますが、そんなこと(移動時間)を気にするファンは圧倒的に少数派でしょうから、本編での細かい説明は割愛して、パンフレットで補完するという方法はむしろ気が利いていると思いました(制作側の唯一の誤算は、各劇場でパンフの売り切れが相次いだことかもしれません)。
過去作ではこうした劇中やパンフ等で説明のない部分については、ファンがツイッターに何か想像を書くと、某副監督から非友好的な対応を喰らうのがお約束でしたから、それと比べれば遥かにファン・フレンドリーだと思います(過去作の状況は今でも全く笑えませんが)。
期間の話といえばもう一つ。
65護衛隊が出港してからの演習第1日目は2205年10月2日だったようです(雪の持ったデータパッドにその表示があります)。
そこから2週間、太陽系内で各種訓練を行った後(10月16日頃)に65護衛隊はイスカンダル/ガミラスに向かいました。
仮にそこからイスカンダルまで3週間を要したとして、到着は11月10日頃。
戦闘とその後始末に1週間を要したとして11月17日頃。
そこから太陽系への帰還に更に3週間を要したとして、12月10日頃には(諸々の誤差を含めても年内には)地球に帰還しそうですね。
元々、65護衛隊の訓練&親善航海は6カ月の予定(たぶん、10月1日に出航して、翌年3月末に帰ってくる予定だったのでしょう)とされていましたので、大幅に期間は短縮されますが、国際環境の激変と未知の勢力との遭遇・交戦という状況を考えれば、現地での事変終息後は、最短で帰路に就くような気がします。
思えば2199も2202も12月にエンディングを迎えているので、今回も同じパターンかも?と思ったりしました。
ただ、私は勝手に2205はデザリアムによる地球占領で終わると想像しているので、そうすると続編は「2206」になっちゃいますが、はてさて(うん、この予想も絶対外れだw)。
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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」前章 -TAKE OFF-(セル版・特典付き)小野大輔
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『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』オリジナル・サウンドトラックサントラランティス
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メカコレクション 宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち デウスーラⅢ世(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
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宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 地球防衛軍 ドレッドノート改級補給母艦アスカ 1/1000スケール 色分...(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
2199では、ユリーシャの記憶だけを頼りに殆ど手探りで航路を開拓したわけですが、2205では少なくとも
1)既に航路は開拓済み
2)敵軍の妨害がない
3)ガミラスから航法支援を受けられる。
以上三つの時間短縮要素があります。
これだけでも、2199の時より大幅に航宙期間を短縮できますが、それでも片道には数ヶ月(2~3ヶ月?)を要するんじゃないかと思っていました。
ですがその程度では、ヤマトが太陽系にいる時にガミラスなりイスカンダルなりから救援を求める至急報が届いた場合、とても緊急事態には間に合いません。
こうした時間的な懸念を、2205では以下の手法で解決していました。
①イスカンダルとガミラスで緊急事態が発生した時、ヤマトは既に両国への途上にある。
②大マゼラン銀河の近傍へと繋がる天の川銀河側の亜空間ゲートを、天の川銀河直近にまで移動させた。
③劇中、イスカンダル自体が、天の川銀河方向に向けて移動とワープを行った。
上記の①は予想の範囲内でしたが、②と③は全く予想になかったですね。
特に②は、天の川銀河と大マゼランの銀河間距離が約16万3千光年と言われていますから、全工程(16万8千光年)の95%以上を亜空間ゲートでショートカットでき、決定的な期間短縮となります。
2205前章のパンフレットによると、天の川銀河側のゲート(ビーメラ星の後に向かったゲート)を十数ヶ月かけて、天の川銀河近傍まで移動させたとのことです。
本ゲートは元々、マゼラン―天の川銀河間の中間にあったバラン星から天の川銀河方向3万光年の位置にありました。
ざっくり計算すると、(16万光年÷2)−3万光年ですから、元の場所から5万光年ほど天の川銀河方向に移動させられたことになるでしょうか。
亜空間ゲートのサイズは、ヤマトがゲートインする時のサイズ感から、ゲート全体では数km~十数kmくらいのサイズがありそうです。
僅か十数カ月で5万光年も物体を移動させるとなるとワープを多用するしかないと思いますが、何しろあのサイズです。
あるいは、ゲート自体にワープ機能があるのかもしれませんが、もしそんな便利機能がなかったとしたら――この移動とゲートの再起動には、地球から提供された大量のD級(ドレッドノート級)が用いられたんじゃないかと想像しました。
はい、ガトランティス戦役戦後も時間断層が消滅するまで「乗る人間もいないのに」建造され続け、結果的に大量に余っているであろうD級ですw
ガトランティス戦役中、膨大な数のD級を建造し続けた地球連邦は、大量の戦時国債を発行したと思われます(想像)。
そしてこの多くは、地球連邦の中央銀行か、もし未だ存在していたなら国連加盟各国の中央銀行が引き受けたと考えますが、引き受けきれなかった分はガミラスが引き受けたんじゃないかと思います。
また、地球連邦は時間断層の一部使用権の代金としてガミラスの植民星を得ていましたが、時間断層を失った以上、これも返却しなければならないでしょう。
つまり、ガトランティス戦役後の地球は、ガミラスに多大な借り(文字通りの借金)があると思われます。
当然、借金は後日返済(償還)しなければなりませんが、時間断層抜きでの戦後復興を行わなければならない地球に余剰資金なんてなさそうです。
そうなると――当面は「物納」で返済するんじゃないでしょうか。掃いて捨てるほど存在するD級やその関連技術で。
お誂え向きに、D級はガトランティス戦役時に複数の艦が連携してのトランスワープ(アンドロメダ級にD級二隻が重力アンカーで接続してワープしていたアレです)を数限りなく行っています。
つまり、複数艦での同調ワープが可能で、その経験まで豊富に有している訳です。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

拙作「火星沖2203」用にご提供いただいたHARUさんのCG。大量のA+D級がトランス(同調)ワープに入ります
説明が長くなりましたが、この余っているD級を大量にガミラスに譲渡(物納)、これをゲートの周囲にズラリと並べて重力アンカーで固定し、全艦の波動エンジンを同調してトランスワープさせます。
そうして十数ヶ月間、トランスワープをひたすら続けてゲートが移動を完了した後は、2199の最終章でゲール艦隊が行ったように、各艦を数珠繋ぎにしてシステム衛星に接続、ゲートシステムのエネルギー源として使用します。
バラン星のエネルギーコアはヤマトが波動砲で破壊してしまいましたから、ゲートシステムを再稼働し、維持していくには膨大なエネルギーが必要でしょうから。
そんな想像をしていた矢先、2205公式HPにD級改造の移民船がガミラスに贈られたとしてメカデザインと設定が公開されました(実際にこの移民船が画面に登場するのは後章とのことです)。
「贈る」と「納める」では随分と意味が違いますが、D級の提供自体は実際に行われているみたいです。
(しかしもし本当に地球がガミラスに膨大な額の借金をしていて、それがガミラスの危機に対する不介入の決定に影響を与えたのなら、それはそれでビックリですけど・・・・・・さすがにそこまで「黒い」背景はないかw)
さて、2205パンフレットには、このゲートの移設によって地球-ガミラス間の移動時間は数週間にまで短縮されたとありました。
この書き方からすると、実質一ヶ月以内(2~3週間?)で移動できるのだと思いますね。
また、③についてもマゼラン側ゲートを出た後のヤマトの必要移動距離を少なくともワープ一回分は短縮してくれているので、ヤマトの早期到着に効果がありました。
とはいえ、イスカンダル/ガミラス本星って、マゼラン側ゲートから僅か数回のワープでたどり着けるくらいの場所にあったのかという点については、多少思うところもありますが・・・・・・きっとそんな場所に存在したのでしょう(笑)
正直、上記の①~③の中で最も時間短縮に効果を発揮した②については、本編だけで状況を読み取るのは無理じゃないかと思いますが、そんなこと(移動時間)を気にするファンは圧倒的に少数派でしょうから、本編での細かい説明は割愛して、パンフレットで補完するという方法はむしろ気が利いていると思いました(制作側の唯一の誤算は、各劇場でパンフの売り切れが相次いだことかもしれません)。
過去作ではこうした劇中やパンフ等で説明のない部分については、ファンがツイッターに何か想像を書くと、某副監督から非友好的な対応を喰らうのがお約束でしたから、それと比べれば遥かにファン・フレンドリーだと思います(過去作の状況は今でも全く笑えませんが)。
期間の話といえばもう一つ。
65護衛隊が出港してからの演習第1日目は2205年10月2日だったようです(雪の持ったデータパッドにその表示があります)。
そこから2週間、太陽系内で各種訓練を行った後(10月16日頃)に65護衛隊はイスカンダル/ガミラスに向かいました。
仮にそこからイスカンダルまで3週間を要したとして、到着は11月10日頃。
戦闘とその後始末に1週間を要したとして11月17日頃。
そこから太陽系への帰還に更に3週間を要したとして、12月10日頃には(諸々の誤差を含めても年内には)地球に帰還しそうですね。
元々、65護衛隊の訓練&親善航海は6カ月の予定(たぶん、10月1日に出航して、翌年3月末に帰ってくる予定だったのでしょう)とされていましたので、大幅に期間は短縮されますが、国際環境の激変と未知の勢力との遭遇・交戦という状況を考えれば、現地での事変終息後は、最短で帰路に就くような気がします。
思えば2199も2202も12月にエンディングを迎えているので、今回も同じパターンかも?と思ったりしました。
ただ、私は勝手に2205はデザリアムによる地球占領で終わると想像しているので、そうすると続編は「2206」になっちゃいますが、はてさて(うん、この予想も絶対外れだw)。
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