皆さまお久しぶりです。
気がつけば松の内どころか、既に2月も後半となっていました(^^;)
2205後章の公開から2週間以上が過ぎ、今日は久しぶりに一つ記事を書いてみることにします。
お題は『「ヤマトよ永遠に REVEL3199」にて地球はデザリアムの侵攻を受けるのか』です。
本作が、オリジナル版ヤマトにおける『ヤマトよ永遠に』をベースとするのはタイトルからも明らかですが、2199から始まったリメイク版も作中の歴史経緯や設定など、かなりの部分でオリジナル版とは異なってきています。
その点では、「永遠に」と命名されつつも、3199がオリジナル版とは全く異なる展開になる可能性もあります――が、やはり3199でも地球はデザリアムの侵攻を受けるんじゃないかという考え(妄想)に至りました。
その理由をここから書いていきますが、本内容には2205後章の内容が含まれますので、2205を未見でネタバレを避けたい方は、ここから先はご遠慮ください。
また、せっかくの次回作に変な予断を持ちたくないという方もご遠慮いただいた方がいいと思います。
では、始めましょう。
まず、2205劇中で語られた、あるいは実行されたデザリアムの目的と手段、企図を以下に挙げてみます。
①1000年の夢の実現
②イスカンダル(星)を自らの本拠地に持ち帰る
③イスカンダル王室関係者の確保
④波動文明の極致ともいうべきイスカンダルの技術、更に地下宮殿(サンクテル)に収められた多数の星間国家技術の奪取
①~③についてはデザリアム人が劇中で明言し、実行もしていることですが、④についてはスターシャの推測であり、完全な確定情報ではありません。
しかし、④を成立させるための手段が②と③という点では筋は通っており、その確度は高いでしょう(実際、劇中でこの推測をスターシャからぶつけられたメルダースは、少なくとも否定はしませんでした)。
一方で、デザリアムは地球やガミラスに対しては全くと言っていいほど執着がなく、それ故に停戦破りや戦術的奇襲を何度も受けてしまいますが、それでも彼らのスタンスは最後まで変わりませんでした。
そんなデザリアムが3199でオリジナル版と同様に地球に侵攻するという状況が発生するとすれば、何が彼らにそうさせるのでしょうか?
またしても思いつくまま並べてみます。
1)地球人の健康な肉体を欲した。
2)サレザー事変の復讐
3)波動エネルギー技術に脅威を覚えた
4)イスカンダル星消失の影響
あえて可能性が低いと思っている順に並べてみました。
1)については・・・・・・オリジナル版のこの設定が、そのまま使われることはさすがにないでしょう。
ただ、デザリアムという総体の持つ根源的な「不完全さ」を補うために、地球(地球人)を欲するという可能性はあると思っていますが――それはまた別の機会に取り上げたいと思います。
では気を取り直して2)について。
2205におけるデザリアムの計画が頓挫した最大の要因が地球の第65護衛隊とデスラー率いるガミラス艦隊にあったのは間違いありません。
その点、もしデザリアムが地球やガミラスへの復讐に走ったとしても、人情としては十分に理解できます。
しかし、2205で描かれたデザリアムは「人情」とは対極に位置するメンタリティ――というより、行動規則を有する集団でした。
それ故に、2)はむしろ可能性が低そうに思えます。
続く3)も可能性としてはありそうですが、「波動エネルギー」全てが脅威対象としてしまうと、対象の範囲があまりに広くなり過ぎます。
地球とガミラスはもちろん、波動エネルギー(エンジン)を用いている星間文明全てが“脅威”に該当する可能性があるからです。
もちろん、『ヤマトの波動エネルギーは、唯一イスカンダル純正波動コアを介して生成されている』といった理由で、特別な効果を有するという可能性も(正直好みではないですが)ありますね。
ただその場合、デザリアムはオリジナル版「永遠に」のようにヤマトを捕獲したり、手に入れたりするのではなく、できるだけ遠くで、できるだけ速やかに、且つ徹底してヤマトを沈めに来る展開の方が自然でしょう。
しかもこの場合、デザリアムが地球を制圧する意味がなくなってしまいます。
地球を人質にヤマトをやっつけるという発想もありますが、ただ1隻の戦艦を集中攻撃して沈める方が、それなり以上の軍事力を持った国家そのものを制圧するよりも遥かに簡単です。
そして4)ですね。今日はこれが本題です。
彼らが夢の実現のために求めていたイスカンダル星は喪われてしまいました。
さて、どうしましょう?
デザリアムはどういった行動を代替策として取るでしょうか?
私の予想(妄想)は、デザリアムが『イスカンダルの文明をこの世界に再構築しようとする』というものです。
2205後章で、サンクテルに潜った古代進の意識の中で古代守が言いました。
「コスモリバースシステムを用いれば、記憶の中の文明を現実世界に再構築することもできる」と。
この言葉を信じつつ、2199の設定も踏まえて考えると、以下の三つのアイテムがあればイスカンダル文明の再構築が可能なのではないかと考えます。
①コスモリバースシステム(CRS)
②イスカンダル星のエレメント(惑星の記憶)
③CRS起動のキー(核)となるイスカンダル人の記憶
ちなみに、2199ではコスモリバースが復元したのは「惑星環境」のみでした。
一方、2205ではここに新たに「命」と「文明」が復元対象として明言されました(「命」については、2199でも古代守の魂が森雪を生き返らせてはいましたが)。
そして、ここで「命」以上に注目すべきは、復元対象として「文明」が繰り返し述べられている点です。
コスモリバースが惑星環境と丸裸の人間のみを再構築・再構成したとしても、それだけで「文明」が復活したとは言えません。
それどころか、文明による庇護を得られない人間は殆どそのまま死んでしまうでしょう。
つまり、衣食住はもちろん、様々な文明の利器や成果も一緒に再構築されなければ「文明を現実世界に再構築した」とは言えないのです。
その点、CRSがフルスペックの「再構築」を為した場合、誰か(何か)の記憶の中にある惑星の状態が、人も物もひっくるめて完全にその場に復元されると考えるのが妥当だと思います。
尚、地球に譲渡されたCRSについて言えば、機能の一部(復元対象)が制限されていたと理解すべきかもしれません。
スターシャは永遠の命に倦んでいましたしね。
ここは「後付け」とか言わずに、スターシャは生命の苗床となる惑星は甦らせても、死んだ人間をもう一度生き返らせることを是としなかったのだと考えたいです。
また実際問題として、CRS作動前の地球がいくら滅亡寸前だったとはいえ、まだ人も文明も僅かに生きながらえている状況でフルスペックの再構築を行うと、まだ生きている人や残存している文明に「上書き」をしてしまうか、「コピー(1)」を並列作成してしまいかねませんから。
前振りがすっかり長くなりましたが、デザリアムがイスカンダルを再構築できる可能性に気がついたら、これを放っておくことはないでしょう。
そして幸か不幸か、地球には上で述べた①~③の全てが(完全な形でないにせよ)存在しています。
まず①。
地球に譲渡されたCRSが最後に使用されたのは2202ラストの古代・森救出作戦時です。
この際に消滅したり、高次元世界に吹き飛ばされたりしていない限り、CRSは現存しているでしょう。
2205で銀河の波動砲口に(銀河)マークが健在なところを見ると、そのまま銀河に搭載されている可能性が高そうです。
但し、問題もあります。
CRSについては2202/19話で「惑星再生機能を喪った」、最終話でも「ダメージは深刻」と言われていましたので、文明の再構築どころか、既に稼働状態にもないかもしれません。
そして②。
地球で建造されたヤマトが2199での地球環境再生時にエレメントとして使用されたように、イスカンダル星由来のものがあればエレメントとすることができそうです。
それなりの規模が必要であれば、ビーメラで朽ち果てていたイスカンダル船がまず思い浮かびますし、サイズ的な制約がなければ、ヤマトの波動コアやイスカンダルから譲渡されたCRSそのものでも条件に合致するかもしれません。
ただ、2199で地球のエレメントにされたヤマトは、イスカンダルでCRS設置を含む改造を受けています。
その星由来の物質をエレメント化するにあたって特別な処置が必要だとすると、その手段が無い、あるいは手段が不明な点が問題ですね。
最後に③。
恐らくこの世で唯一、イスカンダル人の血を引く存在であり、王位継承者でもあるサーシャが地球にはいます。
もちろん、2205後章で実体化した際、赤ん坊に過ぎなかった彼女の「記憶」がイスカンダルの文明を復元する際に役に立つのかという懸念はあります。
しかし、ここでの「記憶」とは脳に宿したものではなく、より根源的な、遺伝子レベルで刻まれた記憶こそ重要かもしれませんし、エレメント側の記憶と補完し合うことでも成立しそうに思えます。
後は、一人の人間がCRSの「核」になるための手段ですが、2199ラストで沖田艦長がそれを示してくれましたので・・・・・・これ以上はご勘弁下さい。
また、核とエレメントを宿したCRSを起動させるには、核となった人物の意思が絶対的な起動要件になりそうです(スイッチ・ポンで動くのではない)。
言い換えると、核となった人物がそれを望まない限り、CRSは本来の意味では起動しない。
であるならば、デザリアムがイスカンダル文明の復活を実現するには、サーシャがそれを望む環境を作る必要がある――そんな感じでしょうか。
以上のように、①~③それぞれに大なり小なり問題がある訳ですが、サーシャの「イスカンダル王室王位継承者」という冠はそれらの多くを解決してしまう可能性があります。
イスカンダルの文明レベルを考えれば、その利器全てに人工知能と個体認証機能を有していてもおかしくないでしょう。
そしてそれらの利器が、サーシャをイスカンダル王室に連なる人物と認識した場合、最上位のクリアランス(アクセス権)が与えられる筈です。
たとえば、スターシャが地球に譲渡する際にCRSに施した(かもしれない)機能制限や使用回数制限などを解除したりもできるかもしれません。
地球人には壊れた、ダメージを受けているとしか見えないCRSの状態も、単に本来の持ち主が化した使用制限という可能性もありますから。
そして、もしそれらの条件立て全てをクリアーし、デザリアムがイスカンダル文明を再構築しようと企図するなら、どこでそれを行うでしょうか?
思いつくのは
(1)地球
(2)ガルマン星の月
(3)デザリアム本星
くらいですが、私的には(3)を推したいです。
「光と影が一つなり、遂に我等は完全な存在となる」みたいな感じで。
そして、デザリアムはサーシャとCRSを手に入れるために地球に襲来するも、サーシャを乗せたヤマトとCRS装備の銀河は太陽系を脱出、デザリアムは作戦を変更して――とか、色々と考えちゃいますね。
久しぶりの記事でしたが、随分と長くなってしまいましたので、今日はこの辺で。
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